髭剃りはアトピー患者の悩みの種
アトピー患者の悩みの一つに髭剃りがあります。髭剃りに使う道具が合わないと剃り跡がかさぶただらけになり、見た目も悪いし、痒みも発生します。
とりわけ髭を剃るのにカミソリを使ったせいで、顔のアトピーが悲惨なことになった経験がある人は少なくないでしょう。かくいう私も、子供のころに理髪店にてカミソリで顔の産毛を剃られた翌日に顔の両頬が滲出液でじゅくじゅくになった経験があります。そうしたことから多くのアトピー患者において髭剃りは電気シェーバー一択ということになるでしょう。
シェーバー選びは慎重に
私が髭剃りを必要とする年齢にさしかかった当時というのは、まだネットの口コミなどもそれほどなかったように記憶しています。そのため私は街中の電気屋を適当に訪れ、いまは亡きN社製の1万円もしない3枚刃の電気シェーバーをなんとなく購入したのですが、この選択は大失敗でした。
剃刀よりマシではあるものの、このシェーバーで髭を剃ると顎の皮膚がカサブタだらけになりました。とは言え、せっかく買ってしまったのと、他機種に買い換えて改善するかもわからなかったので、それから数年間はこの機種をだましだまし使っていました。
そうこうするうちに内蔵バッテリーがへたってきたので、ようやく新しい機種を買うことにしました。前機種の豪快すぎる剃り味がトラウマになっていたので、とにかく次は「肌にやさしい」を重視していろいろ下調べをしたところ、大抵はフィリップス社のシェーバーが一番候補に上がっていました。
そういうわけで今度はフィリップス社の1万円台なかばの製品を購入しましたが、これは評価に違わぬとてもやさしい剃り心地で、同じシェーバーでもここまで違うのかと感動したのを覚えています。それ以来シェーバーによる肌トラブルとは無縁の状態で過ごしてきたのですが、去年の暮れあたりにこちらもバッテリーがへたってきたので、そろそろまた新しいのを買う必要が出てきました。
パナソニックの5枚刃
問題はまたフィリップス社の製品にするか、別の製品を試してみるかです。
フィリップス社のシェーバーには基本満足していたのですが、不満がないわけではありませんでした。それは剃り味がやさしい分、髭を剃る力が若干弱めなのです。とくに顎まわりや首の平らでない部分に生えた髭の剃り残しがよくありました。
では剃り味のよさと肌のやさしさを両立させる機種があるのかというと、ここ数年、パナソニックの5枚刃の製品の評判がいいことを知りました。パナソニック独自のスムースローラー機構というのが肌にやさしい剃り味を実現しているとのことです。
ただしパナソニックの5枚刃は一般に価格が高めなのと、実際どれくらい肌にやさしいのかいまいち掴みきれなかったこともあり、無難にフィリップスの製品を買いなおすかギリギリまで悩んだのですが、今回は思い切って5枚刃の製品を試してみることにしました。
購入したのは「パナソニック ラムダッシュ メンズシェーバー 5枚刃 茶 ES-CLV7E-T」という機種です(→後継機種(シルバー, 2023年版))。ちょうど安売りしていたこと、全自動洗浄充電器がセットでついてくること、カラーリングが好みに合っていたことなどが決め手になりました。
結論から言うと、この機種は大正解でした。前機種に比べると明らかに剃り残しは減り、肌への刺激もほとんどありません。
付属の全自動洗浄充電器もたいへん便利です。実はフィリップスの前機種も洗浄器がついていたのですが、使用後に洗浄液成分が若干残っている気がして、肌への影響を考え使わずじまいでした(洗浄器の問題ではなく、あくまでも当時の自分の肌の状態が悪すぎたという意味です)。同様に今回の機種も洗浄液成分の付着は気になりましたが、以前よりアトピーが改善していたこともあり、思い切って使いつづけてみたところ、1年ほど経過しましたが、洗浄液による肌の悪化は見られませんでした。洗浄液はひと月ごとに交換する必要がありますが、コスパもそれほど悪くありません。
【2023年7月追記】
パナソニックのラムダッシュは5枚刃にかぎってもラインナップがたくさんあってなかなかややこしいです。
まず私が買った「ES-CLV7E-T」を例に大雑把に型番の見方を説明すると、
- 最初のES-はおそらく電気シェーバー(Electric Shaver)の略だと思われます。
- 次のCLV7の部分は製品のグレードを表します。LVはラムダッシュ5枚刃(LAMDASH V)の略?(※Cについては後述)。
- 次のEの部分はお風呂剃り(ウェット剃り)機能の有無を表します。
- 最後の-Tの部分は本体カラーを表します。
以下、具体的に説明します。
- 製品のグレードについて
- トップグレード……LV9, CLV9
- トップグレードには立派なケースと細かい充電状態表示などの付加価値があります。
- ハイグレード……LV7, CLV7
- ハイグレード以上には全自動洗浄充電器が付いてきます。
- スタンダード……LV5, CLV5
- LVとCLVはおもに流通経路の違いから来る型番の相違で、刃の保護キャップの色や、おまけのポーチ(巾着袋)の素材が異なるようですが、本体性能には変わりありません。以下はネットでざっと調べた違いですが、すべての年代・型番に当てはまるかは不明です。
- トップグレード……LV9, CLV9
- お風呂剃り(ウェット剃り)機能の有無について
- 風呂場は感電の危険性があるので充電しながら使用することはできないようになっています。つまり、次の二択(背反)になります。
- 風呂で剃りたいか
- 充電しながら剃りたいか(※トップグレード((C)LV9)には存在せず)
- ※型番の文字は年度ごとに変わります(下図参照)。
- 風呂場は感電の危険性があるので充電しながら使用することはできないようになっています。つまり、次の二択(背反)になります。
ここまでをまとめると、
- 本体カラーについて
- 黒・シルバー・茶・青・赤が確認できますが、年度や機能によってすべての色が購入可能なわけではないようです。
以上より私が購入した機種は、付加価値「無」、全自動洗浄充電器「有」、風呂剃り「無」、本体色「茶」のハイグレード機種(ES-CLV7E-T, 2019年版)ということになります。
比較的新しめの同等機種で茶色が欲しいなら「ES-LV7G-T (2021年度版)」(風呂剃り機能「有」の茶色はない?)。個人的には「全自動洗浄充電器」はあったほうがいいと思います。
まとめ
ということで、パナソニックの5枚刃には非常に満足しており、いまのところ次に買い換えるときも、パナソニックの5枚刃が第一候補になりそうです。
ただし先ほども少し述べましたが、この機種を買ったときはアトピーがだいぶ改善していたので、以前の重症アトピーのときならまた結果が変わっていたかもしれません。もしも現在、顔のアトピーの症状がとてもひどい場合、フィリップスの製品も十分選択肢に入ります。またシェーバーの形状自体はフィリップスのほうが好みです。
結論としては、軽症アトピーの人にはパナソニックの、重症アトピーの人にはパナソニックかフィリップスの電気シェーバーが私のおすすめということになります。
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