こんにちは、箱庭皇帝です。
今回は生まれつきひどかった私のアトピーを劇的に改善してくれた三種の神器
- 空気清浄機
- h&sシャンプー/オクトシャンプー
- 加湿器
のうち、最後の加湿器について解説していきたいと思います。
→その1
→その2
加湿器の効果
最初に述べておきますと、今回紹介する加湿器に関しては、空気清浄機やシャンプーと違い、劇的な効果というのは感じられません。というのも、実は上記三つのうち加湿器は最も早く導入していたのですが、目に見えてアトピーがよくなったということはなかったからです。
加湿器の効果を感じるようになったのはシャンプーや空気清浄機のおかげでアトピーが改善してからです。はっきり言ってアトピーがひどいときは乾燥による症状の悪化など体感的に誤差の範囲で、加湿器による効果も焼け石に水だと思います。ようするに加湿器があろうがなかろうが重症アトピー患者の肌は常にカサカサしているのです。
しかしながら症状が改善してくると、寒い時期の湿度の違いによる肌感覚の違いが実感できるようになってきます。そうしてみるとやはり加湿器というのはアトピー改善にとって必要なものだと感じました。ただしその必要性は悪化したアトピーを改善するというよりは、改善したアトピーを悪化させないためといえるでしょう。
加湿器使用における注意点
加湿器使用にはひとつ大きな注意点があります。それは水を利用する機器なので、(一部の機種をのぞき)手入れを怠るとカビや細菌などが繁殖する危険性があることです。汚染した水を気づかずに使いつづけていると、アトピーが改善するどころか、深刻な健康被害につながりかねません。そのため加湿器を購入する際には、自分の性格や生活習慣を理解したうえで、適切な機器を選択する必要があるでしょう。
加湿器の選び方
加湿器にはおもに次の四つの種類があります。
- 超音波式
- 気化式
- ハイブリッド式(気化&加熱)
- 加熱式(スチーム式)
超音波式加湿器は、水中で超音波を発生させる超音波振動子というパーツの働きにより、水を大気中に霧状に発散することで湿度を高める加湿器です。家電量販店などで手ごろな価格で販売している加湿器の多くがこのタイプになります。
超音波式は安くてお洒落なものが多いのですが、超音波振動子自体が熱を持つことで雑菌が繁殖しやすいのと、繁殖した雑菌や水に含まれるカルキなどの不純物をそのまま放出するなどデメリットが大きいのであまりおすすめできません(一部の高級機では紫外線により雑菌対策が施されているようですが、それがどこまで効果的なのかは私にはわかりません)。
気化式は水が染み込んだフィルターに風を当てることで水を気化させ、湿度を高める加湿器です。超音波式よりは雑菌の繁殖がゆるやかなのと、気化した水を利用するのでカルキなどの水中の不純物をあまり放出しないことがメリットです。とはいえ雑菌が繁殖しないわけではないですし、特にフィルターの掃除をさぼると洗濯物の生乾きのような不快な臭いが部屋に広がります。また、水が気化する際に周囲から熱を奪うので、室内の温度は若干下がります。加湿器の出番はおもに寒い時期なのでこれもデメリットといえばデメリットでしょう。
また気化式はいわばフィルターからの水分の蒸発を利用した加湿方法なので、過剰な加湿というのはあまり期待できません。これはデメリットとされることも多いのですが、過加湿を防ぐという意味において、個人的にはメリットともいえるのではないのかなと思います。その辺の判断は読者のみなさまに委ねます。
ハイブリッド式(気化&加熱)は、気化式がフィルターにただの風を吹きつけて水分を気化させるところを、ヒーターで温めた風を使用することで、水分の供給量を増やす方式です。ドライヤーで髪を乾かすのに、冷風を使うか熱風を使うかという感じですね。ハイブリッド式のほうが加湿力は上がりますが、電気代も上がります。加湿力を重視するならこちらを選択したほうがいいでしょう。掃除の手間は気化式とあまり変わりません。
加熱式(スチーム式)はその名のとおり水を加熱し、その蒸気で加湿する方式です。加熱により雑菌が繁殖しないので、あまり掃除に神経質にならなくてすむのが一番のメリットでしょう。ただし容器内にカルキは意外とたまりやすく、クエン酸などを使って頻繁にカルキ除去をする必要があります。なお加熱式には(湯沸かし)ポット型やスチーム皿型、電極型などがあり、ポット型は掃除がしやすく、スチーム皿型は掃除がしにくいが若干電気代が抑えられると言われています。電極型は塩を加えて加湿量を調節するという特殊な方式です。
加熱式のデメリットとして真っ先にあげられるのが電気代です。まあ、水を沸騰させて加湿するわけですからね。平均的な使用法だと月数千円程度かかるでしょう。それから過加湿の問題です。加熱式の加湿能力の高さはメリットでもあるのですが、過ぎたるは及ばざるがごとしです。加湿のしすぎは、壁や窓に大量の結露を生じさせ、カビの繁殖につながります。ほとんどの機種に湿度センサーはついているでしょうが、精度はあまり期待しないほうがいいでしょう。というわけで、加熱式加湿器を買うときには部屋の広さに合ったものを選ぶことが重要です。
私が購入したもの
私は超音波式も気化式も加熱式も購入したことがあるのですが、最終的には気化式で落ち着いています。超音波式は毎日水を入れ替えても赤カビが発生し、使うのをやめました。加熱式については手入れのしやすさなどいい点もあるのですが、私の住んでいる部屋は窓際の断熱が優秀とは言えず、過加湿による結露の弊害が大きかったので、使うのを断念しました。
現在使っているのはシャープの「HV-F30-W」(気化式)という機種ですが(→後継機種、機能おそらく変わらず)、特にこだわりがあってこれにしたというわけではありません。加湿効果については、だいたい真冬の晴れた日に6~8畳の部屋でエアコンをつけた状態で、未使用だと湿度20%台、これを使用すると40%強くらいに上がる感じでしょうか。数字上では低く感じるかもしれませんが、体感的にはこれくらいで問題ないかなと思います。
手入れに関しては、基本、説明書に従って掃除をすればいいと思いますが、私の場合は水は毎日交換、フィルターとトレイは一週間に一度、掃除するようにしています。水を数日替えなかったり、フィルターを何週間も掃除しなかったりすると、そのうち異臭がするようになると思います。よって自分がマメじゃないと思うかたは加熱式にしたほうがいいでしょう。私も過去に何度か手入れを怠り異臭を発生させてしまいました。こうなると酸素系漂白剤などでしっかり浸け置きしないとフィルターから菌を除去することはできません。
消耗品のフィルターは、純正でも2000円強なので毎年交換することにしています。
定番メーカー
シャープ (ハイブリッド式/気化式)
パナソニック (気化式)
象印 (ポット型加熱式)
ダイニチ (ハイブリッド式)
三菱重工 (スチーム皿型加熱式/ハイブリッド式)
VENTA (気化式)
VICKS (電極型加熱式/気化式)
まとめ
加湿器には重症のアトピーを改善するほどの効果はありませんが、改善した状態を維持する、あるいは悪化を防ぐためには有効なものだと思います。気化式にもハイブリッド式にも加熱式にもそれぞれのよさがありますので、自分の生活環境に適した機種を選択するように心がけましょう。超音波式は基本的におすすめしません。
最後に
ここまで三回にわたって私の重症アトピーを劇的に改善させた三種の神器を紹介してきました。これらを活用することで、私のアトピー人生においてもっとも良好な状態が五年近く続いています。この記事を参考にしていただくことで、一人でも多くの人が地獄のようなアトピー生活から解放されることを願っています。
関連リンク
重症アトピーが劇的によくなる三種の神器 その1 「空気清浄機編」